コラム

水上バイク・ジェットスキーの選び方 種類や特徴について解説

水上バイク・ジェットスキーは、水上でのスリルと楽しさを追求するのに最適なアクティビティです。風を切って海や湖を駆け抜ける爽快感は何ものにも代えがたいものがあります。しかし購入やレンタルを考える際、どんなものを選んだらいいかわからないという人も多いはず。そこで今回は、水上バイクとジェットスキーの違いや種類、それぞれの特徴、選び方について詳しく解説します。

水上バイクとジェットスキーの違いは?

水上バイクとジェットスキーは呼び方が異なりますが、実は同じ乗り物を指します。「水上バイク」とは一般的に水上での移動やレクリエーションに使用される水上オートバイの総称で、各メーカーから様々なモデルが提供されています。

一方「ジェットスキー」は、川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー(以下、カワサキ)から販売されている特定の水上バイクモデルの名称です。1970年代にカワサキが「ジェットスキー」という名前で水上バイクを販売したのが始まりで、これが爆発的にヒットしたためメーカーやタイプを問わずあらゆる水上バイクの通称としてこの名前が定着しました

ジェットスキーの種類

水上バイクとジェットスキーが同意義だとわかったところで、今度はその種類についてお話します。ジェットスキーは主にスタンディングタイプ、ランアバウトタイプ、スポーツタイプの三つに分けられます。

スタンディングタイプ(1人乗り)

その名前の通り、立って操作するタイプのジェットスキーです。スタンドアップなどと呼ばれ、フリースタイルなどの競技に使われます。基本的には1人乗りで、最大の魅力はその機動性。サイズがコンパクトで小回りがきくため、狭い水域や障害物を回避しながら遊ぶことができます。一般的なジェットスキーと比べて少し操作の難易度が高いので慣れるまでに時間はかかりますが、慣れてしまえばシャープな旋回やスピード感が体験できます。スピード感やアクロバティックさを求めるライダーにおすすめです

ランアバウトタイプ(2~4人乗り)

ジェットスキーの中でも一番よく目にするタイプで、座って操縦するジェットスキー。2人〜4人まで同時に乗ることが可能で、観光地などでも人気を誇っています。友達や家族と一緒に乗ることができるのが大きな魅力の一つ。また、バイクのような形でまたがってのるためバランスがとりやすく初心者でも運転しやすいのが特徴です

スポーツタイプ(競技用)

スポーツタイプは競技用に特化したデザインのジェットスキーで、高速でダイナミックな走行性能が特徴です。軽量で高剛性なボディには高性能エンジンが設計されていて、ハイスピードかつ自由な操縦を可能にします。乗りこなすまでにはかなり時間がかかりますが、レースやアクロバティックな技を行うことに適しています。

ジェットスキーの選び方

ジェットスキーは大きく3つの種類に分類されるとわかったところで、続いて購入やレンタルの際の選び方について解説します。ここでは目的、メーカー、価格の3つの観点からジェットスキーを選ぶ方法をご紹介します。使用目的や好みに合わせて適切なジェットスキーを選ぶことで、水上アクティビティをさらに楽しむことができますよ。

目的から選ぶ

まずはどのようにジェットスキーを楽しみたいのか、目的やニーズに合わせて検討する必要があります。複数人でマリンスポーツを楽しみたい場合は、操作が簡単で安定感のあるランアバウトタイプ。一方、アクロバティックな動きや高速ライディングを楽しみたい上級者には、スタンディングタイプやスポーツタイプがおすすめです。求めるライディングスタイルから選ぶのはもちろん、自分の技術レベルに合わせてジェットスキーを選ぶことも大切です。とくに初めてジェットスキーにチャレンジする場合は、操縦しやすく安定感のあるモデルを選ぶことがスキルアップに繋がります

メーカーから選ぶ

国内でジェットスキーを販売している主なメーカーは、Kawasaki(カワサキ)、YAMAHA(ヤマハ)、SEA-DOO(シードゥー)の3つ。各メーカーの特色やおすすめのポイントは下記の通りです。

Kawasaki(カワサキ)

カワサキはジェットスキーの生産を最初に開始したメーカーで、とくに「ULTRA」シリーズの人気が高いです。同シリーズは最大300馬力のスーパーチャージャーを採用していて、迫力ある加速と高速ライディングが可能。なかでも「310LX」モデルにはオーディオサウンドやラグジュアリーシートが標準装備されており、快適なクルージングが楽しめます。スポーティーなライディングを好む方に適した「310R」もおすすめ。

YAMAHA(ヤマハ)

ヤマハの「マリンジェット」は3メーカーで最大となる1.8Lの高排気量のエンジンで、その加速力とトップスピードは他の2メーカーの同モデルと比較しても明らかです。またヤマハのフラグシップモデルとして絶大な支持を誇る「FXシリーズ」は安定感が特徴。3メーカーの中でも最長サイズ(全長3.56m)の船体は圧倒的な迫力と絶対的な安定感があり、まるでクルーザーに乗っているかのような優雅なライディングが可能です。操作がしやすいのも魅力で、初心者からベテランライダーまで幅広い層に支持されているメーカーです

SEA-DOO(シードゥー)

ジェットスキーではシードゥーという呼び方が定着していますが、正式なメーカー名はBRP(ボンバルディア)。ジェットスキー以外にもスノーモビルやバギーなどを製造・販売しているメーカーです。シードゥーの特徴は、他にはない個性的な機能とその機能性の高さにあります。またラインナップが豊富で多様なニーズに対応しているのも魅力。「Performanceシリーズ」は馬力の異なるモデルが揃っていて、様々なスタイルのライディングに対応しています。スポーティーなライディングと快適なクルージングの両方が楽しめる「Recreationシリーズ」も人気です。

価格から選ぶ

ジェットスキーの価格はタイプや機能によって大きく異なります。中古のジェットスキーは数万円程度から入手可能ですが、新艇の場合500万円以上するモデルも存在します。また船艇の購入価格のほかに、保管場所やメンテナンスの費用などの維持費も考慮する必要があります。

一般的な維持費は、メンテナンス料金+船検検査料金(3年毎に検査)+トレーラー車検料金(初回2年その後毎年)+自動車税(毎年)で10万円程度。マリーナ等で船艇を保管する場合は施設利用料も必要です。これに加えて燃料費もかかります。ジェットスキーのガソリンにはレギュラー仕様とハイオク仕様の2種類があり、満タンで60L入る船艇でも2~3時間走ると全て消費してしまいます。メンテナンス費用やガソリン代など船艇価格以外にかかる費用も多いので、維持費なども考慮したうえで選ぶことが大切です

水上バイクにはさまざまな種類があり、使用目的や好みに合わせて適切なジェットスキーを選ぶことが大切です。当マリーナでは船艇保管やレンタルはもちろん、新中古艇の販売も行っているのでジェットスキーをお探しの際はぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事を監修したのは…

前沢 貴仁さん
1984年1月11日生まれ。日本ジェットスポーツ連盟(JJSF)所属。ジェット歴は22年で、ジェットスポーツ全日本選手権シリーズなど数々の大会で優秀な成績を収めるプロクラススタンドアッパー。2011年に「JJSF B SKI LTD」の年間シリーズランキング1位、2013年に「JJSF A SKI SLTD」年間シリーズランキング1位を取得した後、2014年に「JJSF PROクラス」に昇格。現在は当マリーナの「AUTO SWAP.F.R」ライダーとして活躍している。

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